宇宙はどう生まれ、いまどう変化しているのか?
はじめに|世界は、いまどのように変化しているのか?
夜空を見上げたとき、ふと不思議に思うことはありませんか?
この世界はどのように始まり、いま、どんなふうに変わり続けているのだろう?
私たちは日々、さまざまな変化を目の当たりにしながら、 その背後にある「変化のしくみ」に思いを馳せる機会は、意外と少ないかもしれません。
今回は、世界各地の知恵をめぐりながら、 この問いに正面から向き合ってみようと思います。
↓これまでの連載を以下にまとめています↓

メソポタミア神話が語る|「混沌から秩序が生まれた」

古代メソポタミア神話では、こう語られています。
世界は原初の混沌(女神ティアマト)から始まり、神々の戦いによって空と地が作られ、秩序が生まれた
絶えず洪水・干ばつ・侵略にさらされた古代メソポタミア(現在のイラク周辺)の人々にとって、 自然は安定した楽園ではなく、絶えず脅威と混沌をもたらす存在でした。
だから彼らは、
秩序は自然に与えられるものではなく、努力と戦いによって守られるものだ
と信じていたのです。
一口ポイント
世界は、もともと「整ったもの」ではなく、「整え続ける努力」の中にある。
ヘラクレイトスが語る|「すべては流れ、変わる」

古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは、こう語りました。
同じ川に二度入ることはできない
すべては絶えず変化し、しかもその変化には **「ロゴス(普遍的な理)」**が通っていると考えました。
ロゴスとは、**「宇宙を貫く普遍的な理(ことわり)」**を意味します。
常に状況が変わり続ける川の中にも、「上から下へ水が流れる」という秩序があること。
このように、ヘラクレイトスは変化の背後にも一貫した流れがあると見抜いていたのです。
一口ポイント
目の前の変化に飲み込まれそうになっても、 「上から下へと流れる秩序」があると気づけば、 落ち着いて状況を捉えられる。
カバラが語る|「無限の光が世界を生み出した」
ユダヤ神秘思想カバラでは、次のように語られます。
無限の存在(エイン・ソフ)から流れ出した光が、10のセフィロト(生命の樹)を通して段階的に世界を形づくった
ここでは、世界は一挙に作られたのではなく、 上から下へ、光が具体性を帯びながら降りてきたとされています。
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この構造は、人間の内面の成長プロセスとも呼応しており、
**「自己成長の地図」**とも呼ばれます。
世界が展開する過程は、そのまま私たち一人ひとりの成長プロセスと響き合っているのかもしれません。
一口ポイント
宇宙の流れと、自分自身の成長は、響き合っているのかもしれない。
現代科学が語る|「宇宙はいまも膨張し続けている」

現代宇宙論(ビッグバン理論)では、次のことがわかっています。
宇宙は138億年前に誕生し、いまも加速しながら膨張を続けている。
星も銀河も生命も、生まれたものが成長し、変化している途上にあります。
宇宙は、完成したものではなく、 いまも成長し続けている存在なのです。
一口ポイント
私たち自身もまた、未完成な宇宙とともに「成長する存在」なのかもしれない。
おわりに|私たちは完成された世界を生きているわけではない
こうして見てきたように、 私たちは完成された世界を生きているわけではありません。
混沌から秩序が生まれ、流れるように変わり続け、見えない光が流れ、宇宙は今も広がり続けている。
世界は、いまもどこかで生まれ、変わり続けているのです。 そして、私たち自身もまた、その「変化し続ける世界の一部」です。
こうした視点で世界の変化を眺めると、 なんだか「変化すること」にワクワクしてきませんか?
小さな変化のひとつひとつが、きっと私たち自身の宇宙を広げているはずです。
【本日の問いかけ】
あなたが最近感じた「小さな変化」は、どんなものでしたか?それは、どんな広がりをもたらしてくれましたか?
次回予告
宇宙も、自然も、私たち自身も、すべては変わり続けています。
次回は、「変化する世界を生きる私たちのあり方」に一歩踏み込んで考えていきます。
どうぞお楽しみに。
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